語彙力を付けた方が良いというのは本当か?

私は精神病者である。

自らの病を振り返った時に「語彙力」というのものに思う所がある。

 

語彙力は、誰もが付けよう伸ばそうとこぞって得ようとする、まるでお金のようにありがたきステータスとして扱われる傾向があるように思う。しかし、ひとたび精神病になってしまうと語彙堪能なほど大きな苦しみを味わう事になり、むしろ無用の長物になってしまうのではないかと私は感じる。

 

おそらく精神病者は、外界を繊細に捉える感性の持ち主である。いわゆるHSPと呼ばれる気質を持っているのではないか。そういった人間が"語彙力"を持って理不尽を描写すると、あまりにも的確かつ子細に現状の絶望を言い表せてしまうのではないか。語彙力を持った自問自答は、自分の首をきつく締める事になるように思うのだ。

 

私の語彙力は高くないが、低くもない。

もう少し自分の気持ちを表すのが下手だったり、人の心を推察するのが下手だったら、精神病になる手前で生活できていたのかもしれないなぁと、そんなことをよく思うのだ。

 

気のせいかな?